国立大学法人 岡山大学

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活動報告

文明動態学研究センター開所式

2018年10月1日に、大学院社会文化科学研究科内に人文社会科学における関連諸分野と理化学的研究を統合した学際的研究体制を構築し、文明動態を長期的かつ学際的な目で読み解き、未来への視座を得ることを目的として、岡山大学社会文化科学研究科文明動態学研究センターが設置されました。

除幕式には、狩野光伸副理事、久保園芳博異分野基礎科学研究所長ら、センターに関係する教職員約30人が出席しました。除幕式の後にはセンターの見学を行い、西日本豪雨で、洪水被害にあった資料の復元作業を紹介したほか、意見交換会も実施しました。 

欧州との共同プロジェクト「BE-ARCHAEO」キックオフと調印式

2019年2月21日、岡山大学を主たるパートナーとし、イタリア・トリノ大学を中心とする欧州の研究プロジェクト「BE-ARCHAEO(考古学を超えて)」キックオフ・ミーティングと調印式が岡山大学で行われました。

「BE-ARCHAEO」は古墳の発掘調査や収蔵資料の分析などを通じ、他の時代や地域にも適用可能な新しい学際的研究方法論を確立し、古墳時代の葬送儀礼や社会変化を丁寧に再構築することを目標としています。

欧州からは考古科学に実績があるトリノ大学のほか、年代測定や遺跡探査、デジタル復元を手掛ける企業など6機関が参加し、本学からは考古学を中心としつつ自然科学研究科や資源植物科学研究所、惑星物質研究所等から多くの科学者が参加します。

キックオフ・ミーティングと調印式には、槇野学長、佐野理事を含め、日欧の関係者約30人が出席し、駐日欧州連合代表部の一等参事官/科学技術部長であるゲディミナス・ラマナウスカス氏から祝辞をいただきました。

プロジェクトは今後4年間に亘って実施され、欧州側の研究者や技術者約30人が毎年岡山大学を訪れます。今夏より古墳時代後期の鳶尾塚(とびおづか)古墳(総社市)の発掘調査や、出土品の考古科学的分析を進めます。

BE-ARHCAEOの活動については、プロジェクトのウェブサイト(https://www.bearchaeo.com/)で随時公表されます。

左からリスボン大学ディニス教授、トリノ大学バリコ教授、TerraMarine社ソティロプロス氏、佐野理事、駐日欧州連合代表部ラマナウスカス氏、槇野学長、IRIAEペトレラ氏、田中研究科長、TecnArtアンジェリチ氏

文明動態学研究センターキックオフ・シンポジウム

2月21日の午後、文明動態学研究センターの設置と、その主要な国際共同研究活動である「BE-ARCHAEO」の始動を記念して、キックオフ・シンポジウムが開かれました。シンポジウムでは、槇野博史岡山大学学長によるオープニングに続いて伊原木隆太岡山県知事から挨拶をいただき、プロジェクトの関係者や学内外の研究者、地域の方々など100名以上が参加しました。

第一部はBE-ARCHAEOプロジェクトの内容について、社会文化科学研究科新納泉名誉教授の司会のもと、複数の学問分野が協力して研究する意義や、日欧の発掘調査法の違いなどについて、トリノ大学のエリアーノ・ディアナ教授や国際考古学人類学研究所(IRIAE)のダニエレ・ペトレラ氏、当センターセクション・リーダーの清家章教授が講演し、有意義な議論が展開しました。

第二部では、松本直子副センター長の司会で、文明動態学研究センターの視座をテーマに、国立歴史民俗博物館の後藤真氏と南山大学人類学研究所の中尾央氏が講演し、活発な質疑応答がありました。

西日本豪雨被災史料の救出活動本格スタート

西日本各地に大きな被害をもたらした7月の豪雨により地域における人間活動の痕跡を示す諸資料が滅失する危機が眼前にありました。地域社会のレジリエンスに資することができるよう、被災資料の救出活動をボランティア組織の岡山史料ネットと連携して行っています。被災資料の洗浄・乾燥・修復・整理などの作業を岡山史料ネットと連携して原則として月曜日の午後にボランティアを集めての作業を行っています。

この間の取り組みについての報告は、
① 2018.10.23 「災害と博物館施設」(岡山県博物館協議会 於:倉敷市美術館)
② 2018.10.26 「地域の記憶と災害 -今回の西日本豪雨と岡山史料ネットの活動より-」(『岡山から文化芸術資源の保存について考えるシンポジウム』主催:岡山大学大学院教育学研究科国吉康雄研究寄付講座、於:岡山大学 鹿田キャンパス JUNKO FUKUTAKE HALL (Jホール))
③ 2019.3.16 「西日本豪雨における被災史料救済の現状と課題」(『公開フォーラム被災地と史料をつなぐ-歴史資料の被災状況と保存技術の共有-』於:東北大学災害科学国際研究所)
で行っています。

今後は、平成30年度よりはじまった、神戸大学・東北大学・人間文化研究機構を中核拠点とする「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」に参加し、全国の「史料ネット」活動を展開する各大学が連携し、地域社会における歴史文化継承の担い手養成に向けた教育プログラムの開発と、国内外にむけた情報発信を行う予定があります。また、今年度以降、キックオフ・シンポジウムで示されたような、新たなデジタル人文学の構築にむけた取り組みを準備・強化するために、研究会などを開催する予定になっております。

運び込まれた被災史料
被災史料の洗浄の様子
被災史料の修復作業

講演・シンポジウム

歴博国際シンポジウム「日本の古墳はなぜ巨大なのか―古代モニュメントの比較考古学―」(2018年11月17、18日、明治大学アカデミーコモンで開催)を後援しました。松本直子副センター長、清家章セクション・リーダーが報告を行いました。

鹿児島国際大学大学院国際文化研究科第6回公開研究会「考古学研究の最前線―人類の過去から未来を探る―」(2019年1月29日、鹿児島国際大学で開催)を後援しました。松本直子副センター長が、招待講演「人間はなぜ世界に拡散したのか―難問に挑む―」を行いました。

国際シンポジウム”Pastoral Care and Monasticism: ca. 800-1650“(2019年3月1日、2日、岡山大学で開催)を後援しました。大貫俊夫センター兼務教員らが報告しました。シンポジウムの成果は約1年後に論文集としてドイツの出版社から出版される予定です。

日本情報考古学会第42回大会(2019年3月23日、24日、岡山大学)を後援しました。松本直子副センター長が特別講演「人類の拡散とニッチ構築」を行いました。

メディアPICK UP

10月2日、山陽新聞で大学院社会文化科学研究科附属「文明動態学研究センター」開所式が取り上げられました。 

10月10日NHK岡山の「ひるまえ直送便▽被災した史料を救いたい」、10月11日「もぎたて!」にてボランティア活動の様子が放送されました。

10月19日に産経新聞に岡山大学大学院社会文化科学研究科の記事の一環として文明動態学研究センター開設の記事が掲載されました。

1月14日に山陽新聞に文明動態学研究センターの設立や展望について田中共子センター長の談話 が掲載されました。

2月1日、南日本新聞に松本直子副センター長が、招待講演「人間はなぜ世界に拡散したのかー難問に挑むー」をテーマに未知の環境への移動によって、人類が急激な進化を遂げていった過程を語ったことが掲載されました。

2月22日の山陽新聞に欧州との共同プロジェクトBE-ARCHAEOキックオフと調印式とシンポジウムの開催についての記事が掲載されました。また駐日欧州連合代表部のウェブサイトでも広報されました。

https://eeas.europa.eu/delegations/japan/59840/bearchaeo-kick-meeting-and-symposium_en