国立大学法人 岡山大学

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活動報告

第3回国際マヤシンポジウム開催

2019/12/15

去る12月13日(金)、14(土)、15(日)の3日間、第3回国際マヤシンポジウム「異分野融合で見える最先端のマヤ考古学」が岡山大学津島キャンパスにおいて開催されました。文明動態学研究センターと名古屋大学高等研究院の共同主催で、おかやま観光コンベンション協会、岡山大学研究協力部、社会文化科学研究科など、学内学外の様々な関係各所から多大な後援、協力を得て、5カ国8つの研究機関から発表者が集いました。日本各地から参加したマヤ考古学を志す学生や一般の聴講者など、3日間で述べ100人以上を動員することができ、異分野融合研究や外国の歴史・考古学に対する興味、関心の高まりを感じることのできる非常に有意義な、中四国初の本格的な国際マヤ考古学会でした。
13日は専門的な発表が5本行われました。名古屋大学の森島氏による講演では宇宙線ミューオンを用いたピラミッド透視プロジェクトの概要が説明され、金沢大学の中村氏と名古屋大学の市川氏はそれぞれコパン遺跡とチャルチュアパ遺跡における編年の研究を報告しました。コパンでは地上ライダー測量や地下トンネル三次元測量との融合研究が示され、チャルチュアパではベイズ統計による新たな編年案が提示されました。台湾中央研究院の飯塚氏はアジアと中央アメリカを横断する「緑の石」の研究を紹介し、茨城大学青山氏はハンドヘルド蛍光X線分析計による黒曜石製石器の産地同定や石器使用痕分析による研究を紹介しました。
14日も5本の研究発表が行われました。ミシシッピ大学のフレイワルド氏が安定同位体による移民研究について広くメソアメリカ全域から多くの事例を報告すると、ユカタン自治大学のティスラー氏は骨学的所見から古代マヤにおける人身供儀の実例を紹介しました。岡山大学の鈴木(本稿報告者)はグアテマラ南海岸地方における広域考古人骨研究を報告し、トレクサ社のメヒア氏は中南米諸国の埋蔵文化財行政の実情を広く紹介しました。チューレン大学のカヌート氏はペテン地方で行われた超広域の航空機レーザー測量の成果を報告し、従来的な古代マヤ文明像を覆すマヤ城塞都市の姿を紹介しました。
15日はより一般的な内容にシフトし、3本の講演が行われました。グアテマラ、デルバジェ大学のバリエントス氏はマヤ考古学200年の歴史を人類考古学の歴史と合わせて紹介し、サンバルトロ・シュルトゥン広域考古学プロジェクトのベルトラン氏は近年最大の発見の一つであるサンバルトロ遺跡の壁画について、保存へ向けた試みを紹介しました。メキシコ国立自治大学のクップラト氏はマヤ神聖文字の基本的な構造や読み方を一般向けに紹介し、その後、言語学、図像学と碑文学を融合した自らの最新研究を紹介しました。

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